いい嫁をやめるまで

10年かけて同居解消、そしてほぼ疎遠状態になるまでの記憶と記録

里帰り出産

旦那実家に同居開始と同時に入籍。
3か月しないうちに妊娠が発覚した。


よくもまあ、あんな部屋割り(完全同居での部屋割り事情~新婚夫婦の向かいの部屋に~ - いい嫁をやめるまで)で子供が出来たもんだって話だけど。


子供が出来たと分かった地点で私は”里帰り出産”することを自分の中で勝手に決めてしまっていた。私の地元の友人たちは地方に嫁いでもほぼ”里帰り出産”をしていたので、普通に、当たり前に”子供が出来たら臨月~出産~産後落ち着くまで実家で過ごす”ものだと思いこんでいた。


それよりもなによりも・・・
こっちで産んで、退院後この人たちの中で産後の床上げまでを過ごすという事が私の中ではあり得ない事に思えていた。姑は基本とても優しい人なので、きっと床上げまで私が出来ない分の家事等を引き受けてくれるだろう。でも、私がそれに対して気を使ってしまい、身体は休ませられるかもしれないけど精神的に落ち着かない。なによりも、ただでさえこの家でこの人たちと同じ屋根の下で24時間一緒にいる事が苦痛になり始めていたので、とにかく出産前後の短期間だけでも逃げ出したくて仕方なくなってきていた頃だったので。


おまけに、姑は「いいわよいいわよ」と言いながら、後から忘れたころに文句を言う人なので、その時言葉通り甘えてしまっても後々何か言われるのが嫌で、無理して全部自分でやってしまうだろう。


そんな思いもあり、私の中ではいつからか
”里帰り出産は当然の権利”
位な勢いに膨れ上がっていた。


が・・・


どうやらそれは間違いだったようだ。
間違えでもあり、私の勝手な思い込みが強すぎたようだ。


妊娠発覚の時はすぐに姑にも報告をした。姑にとっては初孫。旦那さん(舅)を亡くしてずっと沈んだ気持ちの中でのおめでたいニュース、それはそれは喜んでくれた。


その後、いつ頃だったかは覚えていないけど落ち着いた頃、里帰り出産したい旨を伝えると、とたんに不機嫌になった。これは最後まではハッキリとは言われなかったけれども、その後私が子供を連れて実家に遊びに行ったりすることを完全否定する様になるので、姑的には”里帰り出産”はナシ、だったんだろう。その頃の私は「なんでだろう?」と言うモヤモヤ感だけが残っていた。


旦那に伝えた際は
「初めての子供だし、出来れば側で出産してほしい。」
とは言われたけれど、もはやその頃の私には譲れない案件だった。


もうもう、逃げたい一心で勝手に”里帰り出産”強行突破することにした。
実家近くの産婦人科に出産の予約を入れてしまった。



産むのは私なんだから自分が一番安心出来る所で産みたい。


果たして予定通り臨月に入る前に地元に戻り出産、産後を実家で過ごすこになるわけだけど、本当に帰って良かったと思っている。


難産で最後には吸引分娩になってしまった事もあり、出産後歩くこともままならない状態。退院後も産後の肥立ちが悪く、実母に頼りきりな生活になってしまっていた。これは実の母だから頼れた事であり、きっと嫁ぎ先で産んでいたら精神的におかしくなってしまっていたのでは?と今でも思う。出産の痛みがトラウマとなりちょっとしたパニック障害っぽっくなっていたし、体力的にもボロボロの中で小さな新しい命を育てる事で精一杯だった。そこに24時間同じ家に他人がいて足音やドアの音にビクビクする、大姑、姑、小姑に気を遣う・・・多分私は壊れていたと思う。



幸い出産したのが金曜日だったため、主人は翌日の土、日と病院に来ることが出来た。申請すれば家族も病室に泊まれる病院だったため、土曜日は新しい家族3人で過ごす事が出来た。


さて。
ここからも私が思っていた事と全く真逆の考えの姑がいた。


私は子供が産まれたら、遠くても孫の顔見に病院、または実家に顔を出すものだと思っていた。お祝い持って。飛行機の距離とはいえ、朝イチの便に乗って最終便で帰っても十分間に合う時間だ。しかし、姑は一度も顔は出さなかった。


それどころか、勝手に”里帰り出産”した私に対して、大事な初孫、出産前後を共に過ごした私の両親を良く思っていない発言を旦那に愚痴っていた。


姑からしたら内孫なので、外孫である私の両親が出しゃばってる。
しまいには
私の両親が産まれた孫を返すつもりがない。私と息子はもう帰ってこない。
私の両親には孫、女の子二人(兄の娘)はいるが、男の子は初めてだから、離したがらない。
そのつもりで”里帰り出産”を決行した。
「孫が取られた」発言多数。


当たり前ですがそんなつもり全くないですって!!


ちゃんと息子の一か月検診が終わったら帰りますって言ってるでしょ?
そもそも横取りするとかいう発想ないですって。
内孫だろうが外孫だろうが、女の子だろうが、男の子だろうが、両親にとっては同じ孫なんだから。


そんなに私の事を「嫁」とか息子の事を「内孫」とか言いはるなら、出産前後約2か月、あなたの「お嫁さん」とあなたの「内孫さん」がお世話になる私の両親に
「お世話になります。よろしくお願いします。」
のひと言あってもいいんじゃないですか?


ついでに言うと、
これは地方によりあったりなかったりする風習?習慣?らしいけど、嫁が里帰り出産する間の生活費として婚家がその里にお金を包むってあるんですよ?
私の友人はそうだったらしいです。お姑さんが実両親に10万だか20まん包んだらしいです。


そんな話を聞いていたもんで、これまた私はこれが当たり前だと思っていた。
地方出身の兄嫁は嫁ぎ先(私が出産した病院、産前産後は私の実家)にいたけど、兄嫁のご両親は遠方にも関わらず、病院にも来たし、実家にも挨拶に来てくれた。


全て育った環境、土地柄、常識、考え方が原因なんですね。


今はそれが分かったからそこまで思うことはなくなった・・・と言うか、分かってきたから「ああ、またか」ですませられるようになってきたけど、当時の私は自分が育った環境、土地、常識、考え方が全てだったので、どこまで話しても説明しても分かって貰えない、分かって貰えないだけではなく、こちらを非常識扱いされることに本当につらかった。


「嫁」失格ですね。
頑固な私には、郷に入れば郷に従え。婚家に従え・・・が出来ず、この考え方の溝といつも戦っていました。


さんざんひどい事書いてるけど・・・私もたいがいダメダメでしたね。


否定されればされるほど意固地になってた自分がいたりしました。


さて、一般的には”里帰り出産”って当たり前じゃないんでしょうか?
今でも分かりません。散々否定されたんで。

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